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「ロックフェラー」という名前を聞いたことはありますでしょうか(日本では、陰謀論を唱える人たちに「ロックフェラーが世界を牛耳っている」などと言われることもあったりします)。先日、この名前が久しぶりにニュースに登場していました。報じられていたのは、「ロックフェラー・ファミリーが、146年続いた石油ビジネスからついに撤退」というニュースです。このニュースについて解説していきます。
 

中東が産油国として興隆する前、アメリカは世界最大の産油国でした。そして、そのアメリカにおいて巨大な石油産業をほぼ独占したのが、ジョン・ロックフェラー氏です。彼は、1870年にスタンダードオイルという会社を設立し、価格カルテル、競合つぶしのための廉価販売、そして競合がつぶれたあとの価格大幅引き上げなど、かなり荒っぽい手段を使い、アメリカの石油市場を独占します。その独占により、ロックフェラー氏は大富豪になりました。
 

しかしアメリカ政府は、スタンダードオイルが独占的な地位を濫用しているとして、1911年にスタンダードオイルに対して解体命令を出します。そして巨大なスタンダードオイルは、34の会社に解体されたのでした。しかし、ロックフェラー一族は、解体された会社に対してもロックフェラー一族の財団を通じて株式を所有していました。会社の日々の経営からは退いたものの、財団を通じて大株主としての影響力を行使する、また保有する株式から生み出される利益を元にして慈善事業を行うなどしていました。
 

そして現在のニュースに飛びます。スタンダードオイルの後継会社として、現在最も大きい会社がエクソンモービルですが、このたびロックフェラー財団は、保有するエクソンモービルの株式を全て売却する決定をしました。その理由が「世界が、化石燃料から(二酸化炭素を排出しない)代替エネルギーに向かう中、エクソンモービルの株式保有は経済的にも、また倫理的にも割に合わない」という、環境問題について言及した驚きの内容でした。
 

1870年に石油会社を起こしたロックフェラー一族は、146年後の2016年に、環境問題を名目として、石油ビジネスから(株主としても)完全な撤退をしたのです。

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